漢方治療

便秘・ニキビでお悩みの方

◆便秘について

漢方の立場から見ると、便秘は二種類に大別できます。一種類は子供や若い人の便秘で、もう一種類は出産後や病後などで体力を消耗した人やお年寄りがなる便秘です。

 

子供や若い人の便秘は、ストレスや発熱が原因となるケースが多く、特に若い人の便秘はニキビがでやすいことが特徴です。この場合、体の熱を外に出すことが必要ですので、体を冷やす野菜類を多めに摂取すると良いでしょう。繊維質の多いセロリ、ニンジン、ジャガイモ、ほうれん草、わかめ、こんにゃく、キュウリ、トマトなどの野菜が適しています。漢方薬では、体の体質と便秘の程度によって「大承気湯」か「大黄甘草湯」の服用が有効です。

 

一方、体力を消耗した人やお年寄りの便秘は、体の粘膜が乾燥しているため起きる症状だと考えられます。この場合、体の内側、特に腸の粘膜を潤すと便が出やすくなります。ゴマやキャベツ、バナナ、ハチミツ、松の実、ごま油などを多めに摂取すると良いでしょう。特にごま油は便秘を改善する作用の他に、肌荒れ防止など様々な薬効があり、皮膚の薬や軟膏にも使われております。また、松の実も、体全体を潤す作用があるのでおすすめです。漢方薬では、体の体質と便秘の程度によって「麻子仁丸」か「潤腸湯」の服用が良いでしょう。

 

二種類の便秘は、厳密に区別されているわけではありませんが、いずれの場合も野菜と油、水分をたっぷり摂ることが大切です。

 

ひとりで悩まず、一度ご相談ください。